1.家を建てようと決めた2つの理由

家を建てようと決めた2つの理由 筆者について

私が家を建てようと決めた理由は、大きく2つある。その想いはここ数年でじわじわ大きくなり、ある時から強く思うようになった。年収も上がり、順調な人生に不安もほとんどなくなった今だから、思う事がある。

家を買うのではなく、建てられる男でいたい

人生で最も大きな買い物は、やはり家だ。しかも理想を反映させた家は最上級の理想だ。昭和生まれの40代にとって、マイホームは憧れから外れる事はない。

私は今、10年ほど前に購入した中古一戸建てに住んでいる。見知らぬ人が建てた家だ。その人の趣味が反映されていてその人の想いが形になっている。

購入当時、私の年収は300万円台で貯金も少なかった。なので住宅ローンもたいした額が組めなかった。数十の物件を見てまわり一番気に入った物件を購入したので今でも不満はないが、でも他人が建てた家に住んでいる。

あれから10年が経ち努力して起業し、年収も数倍になった。おかげで充実した毎日を過ごせている。そしてあれよあれよと言う間に40後半。90歳まで生きると仮定すれば、もう「人生の折り返し地点を少し回った」年齢になっている。

これから20年で60代後半になり、住んでいるこの家も築45年。バリバリ働けるこの20年を古い家で過ごすか、理想の家で人生を謳歌するか。現状に満足して借金を増やさず老後を迎えるか。新たに借金をしてチャレンジし、生きる実感を得るか。

残念ながら私は後者にどうしても惹かれてしまう。でなければ経営者になっていないかもしれない。会社の業績も上がり年収も上がった今、少し現状に満足している自分がいる。自分に負荷をかけ、それをいろいろな方法で打破したいのだ。そんな結論に至った。

早い方がいい。住宅ローンは80歳までしか組めない。今なら家を買うのではなく、建てられる男になれるのである。

いつ死ぬか分からない時代

日本でのコロナウィルスによるパンデミックの始まりは2020年1月。気づけばもう丸3年が経っている。衝撃的な時代だ。映画で観た世界が現実になっている。

たくさんの方が亡くなった。自分はまだ感染していないが、いずれ感染して死んでしまうかもしれない。死なない補償はない。いつ何が原因で死ぬかは自分では分からない。

実は私は3.11を経験している。あと少し逃げるのが遅かったら間違いなくこの世にいないだろう。そういう経験をしている。

数年前、母親も60代後半でこの世を去った。病気告知からわずか1年足らずで亡くなった。これから平穏な余生を送るはずだった彼女が亡くなった現実は、今でも信じられない。

それからというもの、私はしっかりと現実を生きているが、死を意識し始めた感覚がある。自分はいつか死ぬという当たり前の事実を、以前よりはっきり感じるのである。

だったらやり残しのない人生を送ろう。やりたい事をひとつづつ消化していこう。ここ数年、私の中でその想いはどんどん大きくなっていった。

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